「データは問題なし」のはずなのに不調が残る理由

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栄養療法の現場では、
医療者側の意図と、患者さんの受け取り方にズレが生じることがあります。

先日、OMNSで対応した
栄養カウンセリング2回目の患者さんとのやり取りも、
その一例でした。

検査データ上は「問題なさそう」に見えるケース

この患者さんの検査データでは、

  • 1.5AG:低値
  • GA:一見、ちょうど良さそうな値

という状況でした。
「医師から糖質量について何か指示はありましたか?」と伺ったところ、

「よくできているので、特に調整は必要ないと言われました」

とのお返事。

検査値だけを見ると、
確かに大きな修正が不要に見えるケースです。

ここからが栄養カウンセラーの役割

しかし、自覚症状や不定愁訴について詳しく伺うと、
糖代謝の影響が関与している可能性は高いと考えられる状態でした。

ここからが、栄養カウンセラーの出番です!

「食べていないつもり」と実際の食事内容
まずは、毎食の食事内容を一つひとつ確認していきます。
「主食量はどのくらいですか?」
という質問に対して、患者さんの答えは、

「本当に少しです」

では、その「本当に少し」とは、どのくらいでしょうか。

さらにヒアリングを重ねていくと、
お茶碗軽く1杯程度であることがわかりました。
この時点で、すでに医療者側の認識と、患者さんの認識にズレが生じています。

この場合の「少し」とは具体的なg数ではなく、患者さんの状態や運動の有無などによって
変わってくるのですが、今回の患者さんのケースでは「軽く=お茶碗1杯」ではないという判断です。

糖質は「主食」だけではない

さらに「糖質」について一つずつ確認していくと、
次のような生活背景が見えてきました。

  • 秋口に、さつまいもをおやつとして食べていた
  • いただいたみかんを、箱が空くまで継続して食べていた
  • 寒くなり、自転車通勤から車通勤に変わっていた

こうした情報を整理すると、
1.5AGやGAは「理想的な状態」ではなく、
まだ改善の余地がある状態であることがわかります。


血液データを見ずに行われがちなアドバイス

栄養カウンセリングの現場では、
「芋類を補食にすすめる」アドバイスを耳にすることも多くあります。

ただし、その多くが
血液検査データを踏まえた上での判断ではないケースも少なくありません。

  • 糖質の適量は人によって異なる
  • 活動量によっても必要量は大きく変わる

この前提を押さえずに、
一般論だけで補食をすすめてしまうと、
かえって不調につながることもあります。

「理解して選べる状態」をつくることが目的

今回のカウンセリングでは、

  • 芋や果物の量
  • 食べるタイミング
  • 生活活動量との関係

について、丁寧に整理しながらお伝えしました。

栄養療法の目的は、
「制限すること」ではなく、
ご自身の状態を理解した上で、コントロールできるようになることだと考えています。

医療現場を支える選択肢としてのOMNS

  • 栄養カウンセリングの時間を十分に取れない
  • 休憩時間を削って対応しているため、予約枠が増やせない
  • スタッフが栄養やサプリメントの質問に対応できる体制が整っていない

こうした課題を抱える医療機関も少なくありません。

OMNSでは、
医療スタッフの一員として栄養面から患者さんをサポートします。

医師の診療を補完し、
患者さんが安心して継続できる環境づくりの一助として、
導入をご検討いただければと思います。

管理栄養士 矢部まり子

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