ジュニアアスリートの体重管理

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お子さんがスポーツに真剣に取り組んでいると、「疲れが抜けない」「食欲がない」「よくケガをする」など、体調面の不安を感じる場面はありませんか?成長期であるジュニアアスリートにとって、体調管理はパフォーマンスだけでなく、心身の発育にも直結します。その土台になるのが栄養。なかでも「分子栄養学」という考え方は、保護者がお子様のサポートする上でとても役立ちます。

小・中・高校生の体は、骨や筋肉がぐんぐん伸びる「成長の真っ最中」。そこに激しい練習や試合が加わるため、大人以上に栄養素が必要です。

例えば:

  • 丈夫な骨づくりに欠かせない カルシウムとビタミンD
  • 筋肉・血液の材料になる タンパク質と鉄
  • 疲労回復や集中力を支える ビタミンB群・マグネシウム

これらが不足すると、「疲れやすい」「背が伸びにくい」「集中できない」といったサインが出やすくなります。

分子栄養学は「体の中で栄養素がどう働き、どう代謝されるか」を分子レベルで捉える学問です。単に「鉄が足りないから鉄を飲む」ではなく、鉄の吸収を助けるビタミンCや胃酸の働きまで含めて考えます。つまり、体の不調の背景にある「栄養のつながり」を見直し、お子さん一人ひとりに合ったサポートができるのです。

特別なことをしなくても、普段の食事で取り入れられる工夫はたくさんあります。

  1. 主食・主菜・副菜を意識する
     ごはん、タンパク質、野菜、一食でとれるように工夫しましょう。丼や麺だけで終わらせず、肉・魚・卵・野菜を組み合わせましょう。
     
  2. 補食でエネルギー切れを防ぐ
     練習前後の補食に、おにぎりだけ、とか果物だけ、にする人が多いですが糖質脂質タンパク質のバランスとっていく必要があるため、糖質だけにしないことが重要です。焼き鳥、から揚げ、ナッツなど組み合わせてください。
     
  3. 鉄を意識した献立 
     赤身肉、赤身の魚(かつお、さば、あじ、いわし、ぶりなど)も積極的に摂りましょう。
     
  4. 水分・ミネラル補給を忘れずに
     日常的にスポーツ飲料を飲む必要はないですが熱中症予防のため、長時間の練習や、強度の高い練習で
    発汗量が増えた時はただの水分だけでなく、汗で失ったナトリウム・カリウムも意識して経口補水液を摂取しましょう。

そして、何より大切なのは十分な睡眠と休養。体を回復させる時間があってこそ、栄養が活きてきます。


ジュニアアスリートの体は、未来への可能性にあふれています。保護者のサポート次第で、その可能性は大きく伸びていきます。分子栄養学の視点で「何をどのように食べるか」を整えることは、競技力を高めるだけでなく、一生の健康を守ることにもつながります。

日々の食卓やお弁当、補食の工夫が、お子さんの「強い体」と「折れない心」を育てる第一歩。無理なくできることから取り入れてみてくださいね。

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